App Engine アカウントの認証

App Engineのユーザ登録過程には,簡単なユーザ認証がある.
メッセージをユーザに送り,メッセージに書かれた番号を入力させるというもの.App Engine相当はいろいろなことができるので,ユーザをある程度トラッキングできるようにしておくというのは当然だろう.

SMSから携帯メイルへ

で,以前はこのメッセージの送信にSMSが用いられていた.SMSは携帯電話の番号に対してメッセージを送るので,事実上携帯電話番号をApp Engineのアカウントひも付けていたわけだ.携帯番号はメイルアドレスほど取得するのが簡単ではないので,1人のユーザが多数のアカウントを取得することを,ある程度防ぐことができる.

ところが,いつの間にか,メッセージの送信方法が,SMSから携帯メイルに変わってしまっていた.おそらくは日本だけ.しかもなんだか知らんが,未だにSoftbankVodafone扱いだ (^_^;).

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日本の携帯のSMSは世界的にみるとかなり特殊らしい.海外ではSMSはキャリアを問わず,相互に送受信できる.国をまたいでもちゃんとつながる.その代わりちゃんとお金をとる.日本携帯のSMSはほとんどのプランで無料だけど,キャリア内でしか使えない.これはロックインの道具に使っていたと言う経緯もあってのことだと思う.

そんなこともあって,2年前にApp Engineの登録が開始したときも,日本のユーザは登録できない状態がしばらく続いた.日本のSMSは世界的なSMSのネットワークとは切り離されているので,日本独自にSMSの仕掛けを作り込んだのだろう.

今回メッセージングの方法が変更になったのは,日本独自の仕掛けを維持するコストを避けるためかもしれない.携帯メイルならインターネットメイルの仕掛けでできるので.

所感

でも,これ大丈夫なのかな.携帯メイルから実ユーザへのひも付けは,キャリアが握っているから,いざというときにはちゃんとたぐれるだろうけど,携帯メイルアドレスの変更は簡単なので,その気になればひとりで多数のアカウントを取れてしまいそう.アカウントには1Gx10のストレージがついてくるわけだから,10アカウントもとればストレージだけでもそれなりに使いでがありそう.むー...