Amazon Glacier なるサービスが公開された。Glacierは氷河。データを凍りづけにするってことか。
なんなのか
要するに(おそらくは)テープバックアップストレージのクラウドサービスである。非常に安価である代わりに読み出し速度は非常に遅く、読み出しに数時間もかかる。
特徴
- 暗号化して保存。通信路もSSLなので安心。
- 99.999999999%のdurability だそうだ。9が11もならんでる。。イレブンナインというやつか。。複数の施設でそれぞれ複数のデバイスに書き込んでいるとのこと。すべての書き込みが終わらないとSUCESSを返さないので、書き込み失敗ということもない。
- リージョンを指定できる。
- ディスクを直接送りつけるImport/Exportサービスにも対応
- 今後S3と連携しシームレスにバックアップするサービスを導入予定
- 読み出し時には、読み出しジョブを投入する。実行には3.5-4.5 時間かかるとのこと。
お値段
場所によって違うが例によって最安のUS East で $0.01 / GB 月 。1T で10ドル。S3が $0.1/GB 月ぐらいだから、だいたい10分の1。
アップロードはただだが、ダウンロードには$0.1/GBぐらいの費用がかかるのは GlacierもS3も同じ。
月1T10ドルというのは、2TのHDDが100ドルぐらいで買えちゃうことを考えると結構微妙ではある。。。S3との価格差がわずか10倍というのは、利便性を考えると、納得行かないところか。
所感
ファーストサーバの件から考えても、たしかにテープバックアップのような、安価な超大容量のストレージは必要だが、テープ装置はメンテナンスのコストがかかりすぎて、よっぽど大規模な事業所でもないと、なかなか導入できない。バックアップとってるけどリカバーしたことがなくて、いざやろうと思ったら読めなかった、って話もよく聞くし。ひょっとしたら一番クラウド化して嬉しい分野かも。
Amazonの目の付け所はさすがだなあ。。
しかし、これを使っても1Pのデータを1年保持するにはざっくり1000万円か。。やっぱりデータ保持は大変だよ。