Opera Unite

ブラウザのOperaが新しいコンセプトを打ち出してきた.Opera Uniteというもの.ブラウザにWebアプリケーションコンテナを内蔵するというコンセプト.Web アプリケーションは,JavaScript(!)で記述する. 職場内や,友達関係などの小規模の集団でなにかを共有する際に,わざわざ外部のサーバを使う必要はないはずだ,それならブラウザに簡単なアプリケーションサーバを組み込んで,共有すればいいじゃん,ということらしい.

通常ブラウザはNAT内の環境で動いているので,外からアクセスできなくなりそうなものだが,そこはOperaのホストする透過プロキシでカバーするようだ.つまりOpera Uniteのアプリケーションコンテナが透過プロキシに(おそらくはhttpトンネルで)接続しておいて,アプリケーションユーザが透過プロキシに接続するとコネクションがOpera Uniteにルーティングされると.常にコネクションが透過プロキシ経由になると透過プロキシの負荷も馬鹿にならないし,レイテンシの問題もあると思うので,クライアントとサーバが同じNAT内にある場合には,直接通信できるようにリダイレクトするとかやるのではないかと予想.

JavaScriptで記述するWebアプリケーションに対して,共有する場を作り,ダウンロードしてインストールすることを可能にするようだが,Webアプリケーションはローカルファイルにスカスカにアクセスできるっぽいので,ちゃんと精査しないと大変なことになりそうな予感.

所感

このクラウド流行のご時世に逆行する(ローカルな)P2P的なサービスに勝算はあるのか.セキュリティの危惧,デスクトップパソコンの省電力設定と逆風はいろいろありそう.まあ,会社のIT部門に知れたら絶対使用禁止になるのは間違いない.
あと, サンプルに上がっている,楽曲を職場のみんなで持ち寄って共有,というのがナニかの逆鱗に触れそうで怖い.