HaaSとしての Google Chromebooks

昨日は、Google Enterprise Day に参加させていただいた。テクノロジー系のイベントにはなんどか参加させていただいているのだけど、今回はビジネスよりということでいつもと雰囲気が違って面白かった。Eric Schmidt がサプライズで登壇するのを見ることができたのは幸運だった。一見穏和そうだけど、目がコワい。

HaaS

さて、HaaS (Hardware as a Service)と言う言葉はちょっと懐かしい。EC2のような仮想計算機をなまで提供する種類のクラウドの呼び名として一時使われていたが、IaaS (Infrastructure as a Service)と言う言葉が一般化して、あまり聴かれなくなった。

Chromebookは「サービス」

ChromebookHaaSだ、という場合のHaaSは、もちろんEC2のようなものを指している訳ではない。文字通りハードウェア(Chromebook)がサービス(の一環)として提供される、という意味だ。つまり、Google Appsの一環として、ソフトウェアだけでなくハードウェアもレンタルで提供する、ということ。リースと同じといえば同じだがよく考えると全然ちがう。

Googleにとっては主体はあくまでクラウドであり、Appsなのだ。しかしクラウドがいくら高機能でも、それを物体である人間が使うには、末端にどうしても物体化した端末が必要。それがChromebook なのだ。

これまで私がChromebookの位置づけを理解できなかったのは、コンシューマ向けのプロダクトだと思っていたから。Chromebook のターゲットはビジネスと教育分野なのだ。そう考えると得心がいく。

あのどう考えてもモノとしての魅力が無いChromebookのデザインもある意味意図的なのだろう。Chromebookはただの使い捨ての端末で、本体はクラウドなのだから。

所感

Apps + Chromebook は確かに非常に魅力的な解だ。しかしいちどこれを使い始めたら、他のシステムに移行するのは至難のわざ。究極のロックインだ。
これが受け入れられるのかどうか、今後が見物だ。