京速おわった

京速コンピュータが事業仕分けであっさり予算削減になった.まあ,実質打ち切りということだろう.NECと日立が抜けて,ようやく形がすっきりした上,神戸にいい建屋ができたところで,打ち切りとは関係者は無念だろう.

しかし,このクラウドばやりのご時世には,ほとんど意味のないLinpack値にこだわった巨大計算機は,はじめから意味がなかったと思う.地球シミュレータだって,全ノードを使う計算なんてほとんどやっていなかったわけで,もともとそんな大きい一体型計算機なんて需要がない.本当に科学技術計算を振興したいのであれば,100台程度の並列クラスタに分割できるクラスタをいくつか作って,全国どこからでも利用できるようにした方が遙かに有用なはずだ.

京速がなくなっちゃったのはちょっと残念だけど,これを奇貨として本当に有効な科学技術計算プラットフォームを構築する方向で努力するべきだと思う.

ところで神戸の建屋はどうするんだろう?Amazon WSがアジアに進出するというから,誘致して安く譲ってあげたらどうだろう.シンガポールよりは冷却コストが安いんじゃないだろうか.電気代はどうだか知らないけど.