Amazon Virtual Private Cloud

Virtual Private Cloudなるものがリリースされたようだ.要するに,Amazonクラウドと自前のデータセンターの間にVPN接続を張り,自前データセンターの延長としてAmazonクラウドを使える,というサービス.VPC内のインスタンスに対するネットワーク接続はVPN経由でしか行えないので,データセンターの持つファイアウォールによる制限がそのまま適用される,ということらしい.

ユーザはまず,任意のネットワークレンジを指定してVPCを構築し,サブネットを切る.自社データセンター側には,互換性のあるVPNルータが必要.この自社VPNルータをVPCに登録する.インスタンスを起動する際に,VPCとアドレスレンジを指定すれば,そこにインスタンスができる,と.

現在使えるのは,EC2, Elastic Block Device, Cloud Watch のみ.S3は入っていない.たぶん,S3に書き出そうとすると,自社データセンター経由になるので,すごく遅い&お金がかかる.これまで,S3に書き出していたようなアプリはすぐには移行できないだろう.

所感

これまで,EC2を主に使っていたのはWebアプリ系のスタートアップがメインだった(んだと思う)のだが,この機能が狙っているのは,これまでEC2を利用してこなかった層だろう.よくわかってないのに,「クラウドは危険ですから」といっていた層にアピールするためにはこの機能はかなり有効なのではないか.

実は,仮想計算機だから,ホスト計算機からは覗き放題なんだけどね :P