Amazon EBS (Elastic Block Store)
6月17日のエントリに書いたEC2の永続ストレージが本運用に入ったようだ.
こちらにページができている.
- 1GBから1TBまで利用可能.
- rawデバイスとして提供.ユーザがデバイス名を決められる.ファイルシステムも任意.
- 特定のAvailability Zoneにおかれる.そのAvailabiity Zone内のインスタンスにしかアタッチできない.
- 同じAvailability Zone内に自動的に複製がとられる.
- S3にPoint-in-timeスナップショットをとることができる.Point-in-timeスナップショットは,ベースイメージに対する操作という形で記録するため,任意の時刻の状態に戻すことができるらしい.すごいなあ.
- 一つのEBSを同時に複数のインスタンスから使用することはできない.逆に,一つのインスタンスで複数のEBSを利用することは可能.これを用いてストライピングも可能.
性能
EC2の通常ストレージよりもずっと速くなるようにデザインされている,そうだ.というか通常ストレージが遅いんじゃ...ストライピングでさらに性能向上が可能,とのこと.
信頼性
普通の物理ディスクよりも10倍以上信頼性が高い,のだそうだ.信頼性は,スナップショットをとった後に書き換えた量に依存するのだそうだが,最後にスナップショットをとってから20GB程度書き換えられたEBSのAnnual failure rate (年間平均故障率)は,0.1から0.5%程度.普通の物理ディスクは4%程度なので,EBSのほうが10倍以上よい,ということらしい.200GB書き換えたら同じぐらいになっちゃうんだろうか?
お値段
- 1月 0.1ドル/GB
ただし,これは実際に使った量ではなく,確保したサイズに課金.
- 0.1 ドル/ 100万I/Oリクエスト.
実際にはアクセスはOSでキャッシュされるので,実際にいくらになるのかはなかなか分からないだろう.データベースのようにしょっちゅうsyncするあぷりだと意外に高くつくのかも.
- S3にスナップショットをとるのにももちろん課金される.データだけでなく,スナップショットのためのアクセスに対しても.細かいブロックに分割して書き込んでいるので,これまたいくらかかるのか,まったくわからない.
所感
ついに来た,というか.これで使い勝手は飛躍的に向上するのではないだろうか.いよいよEC2に死角なし?
しかし,サーバ側はどういうふうに実装されているんだろう?iSCSIとかSANとかを使っているのだろうが,相当リッチにつくりこんでるんだろうなあ.